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ダリフラ本編考察⑥「黄」色いマグマ

「黄」色いマグマ

前回の考察では、目を隠しているオトナに注目し、「オトナ」と「コドモ」が別種の生物であるということを述べました。

 

今回は「黄」に着目し、この「黄」から再び「オトナ/コドモ」にアプローチをかけるとともに、そこから見えてくる「黄血球」の謎に迫っていきたいと思います。

 

 

黄色とは何の色か?

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第3話「戦う人形」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

『ダリフラ』で色と言えば、ダリフラカラーの「赤」「青」がありました。

 

特に「血」に限って言うならば、「赤」と言えば赤血球の色、つまり人類の血の色、そして「青」といえば前回見た通り叫竜の「血」の色でした。

 

では『ダリフラ』で「黄」と言えば何でしょうか。

 

『ダリフラ』で「黄」と言えば思い起こすものが2つあります。

 

その2つとは「ハチミツ」「マグマ燃料」です。

 

「ハチミツ」=マグマ燃料のメタファー

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OPより ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

まず、ハチミツはマグマ燃料のメタファーになっているのではないでしょうか。

 

まずもちろん、色や形状が似ているというのがそう推察する理由です。

 

両者ともに黄色で表現されていますし、ハチミツのあのドロッとした感じはマグマのうねりを思い起こさせます。

 

さらに『ダリフラ』に限って言うならば、「エネルギー効率」という観点からも両者は似ていると言えます。

 

現実世界のハチミツに含まれる糖類はほとんど単糖類であるため、体内で分解する必要もなく、すぐにエネルギーに変わります

 

そして『ダリフラ』のマグマ燃料も、非常に高いエネルギー効率をほこっているというのが、いわばうたい文句でした。

 

以上のように、ハチミツとマグマ燃料は、見た目とエネルギー効率という点で非常に似通っています

 

しかし、このハチミツとマグマ燃料にはより明確なつながりがあるのではないでしょうか。

 

マグマ燃料は『ダリフラ』の世界観を構成する大事な要素となっていますが、以前の考察で見たように、ハチミツも負けじと『ダリフラ』世界にそのモチーフを取り入れています

 

ここにはさらに重大な意味があるのではないでしょうか。

 

そしてその両者をつなげるカギをにぎるのが、「黄血球」の存在です。

 

「黄血球」とは何か?

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第5話「キミの棘、ボクのしるし」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

「黄血球」の存在は第5話で確認されました。

 

本編では「オウケッキュウ」という発音しかなされていませんでしたが、よく見ると画面に "yellow blood cell" と記載されていることから、これは「黄血球」と書くのではないかと推測されます。

 

では「黄血球」とは何なのでしょう、あるいは「黄血球」はどのような役割を果たしているのでしょう。

 

「黄血球」はマグマ燃料から抽出された成分である

 結論から言うと、「黄血球」はマグマ燃料から抽出された成分であると考えられます。

 

そう考える理由は2つあります。

 

①フランクスを効率よく動かすための物質だと考えられるから

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第1話「独りとヒトリ」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

1つ目の理由は、「黄血球」はフランクスを効率よく操作するために、オトナがコドモを創る際に埋め込んだものだと考えられるからです。

 

前回の考察で見たように、コドモはオトナによって創られたのだと考えられます。

 

そしてコドモは何のために創られたのかというと、それは「フランクスという兵器に乗って戦う」ためです。

 

これは、本編の「フランクスに乗って戦うことが唯一の使命だと教えられた」というヒロのモノローグなどからうかがえます。

 

そのような「使命」が与えられるのがコドモならば、当然そのコドモはフランクスを操縦するのに一番効率が良いように創られるはずです

 

では、どうするのが一番効率が良いのでしょう?

 

フランクスと「同調」する

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第3話「戦う人形」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

まず、そもそもフランクスはマグマ燃料を動力源として動いていると考えられます。

 

これは「マグマ兵器」なるものが実装されていることや、マグマ燃料のエネルギー効率が非常に良いことなどから推測できます。

 

では、そんなマグマ燃料を動力源としたフランクスはどうやって動いているのかというと、それは「操縦者がフランクスと同調する」ことによってと答えることができます。

 

「操縦者がフランクスと同調する必要がある」というのは、公式サイト中の "KEYWORD" のうち、「ポジティブパルス/ネガティブパルス」の欄に記載されています。

 

そこには

ポジティブパルス/ネガティブパルスフランクスに搭乗したとき、操縦者がフランクスと同調する必要があり、そのために両者から発せられる信号をこう呼ぶ。

とあります。*1

 

では、どうすればマグマ燃料を動力源としたフランクスに一番効率が良く同調することができるのでしょう?

 

簡単です、パラサイト自身にマグマ燃料由来の成分を埋め込めばよいのです

 

パラサイト自身にマグマ燃料由来の成分を埋め込む利点

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第3話「戦う人形」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

パラサイト自身にマグマ燃料由来の成分を埋め込むことには利点が多くあると考えられます。

 

まず、パラサイト自身が動力源となり得ることが大きな利点だと言えます。

 

パラサイト自身が車で言うガソリンの役割を果たしているとしたら、また、その「ガソリン」が勝手に栄養補給してくれるとしたら、これ以上効率が良いことはありません。

 

また、パラサイト内の「黄血球」に、フランクスの中のマグマ燃料が同調するのではないかということが考えられます。

 

これは「黄血球」がどのような物質かによりますが、例えば

  1. ステイメンが右手を動かせという意識を発信する
  2. 次にその意識が「黄血球」経由でピスティルに伝達される
  3. さらにそれがフランクスの中のマグマ燃料に伝わり、右手が動く

というように、ステイメン→ピスティル→フランスの順に「同調」してゆけば、非常に高い反応速度を実現できると考えられます。

 

以上のことに鑑みれば、マグマ燃料由来の成分である「黄血球」をコドモに埋め込むことが、フランクスを動かすにあたってどれほど効率が良いかわかっていただけると思います。

 

「ポジティブパルス/ネガティブパルス」

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第3話「戦う人形」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

また、「ポジティブパルス/ネガティブパルス」という名前からは、それらが「黄血球」から発せられているのではないかという示唆を感じます。

 

一般に、「ポジティブ」と「ネガティブ」と言えば「肯定的」・「否定的」といった意味になります。

 

しかし、これが血液に関することとなると話は変わってきます

 

なぜなら、血液で「ポジティブ」と「ネガティブ」といえば、それは "Rh+" と "Rh-" を意味することになるからです

 

例えば、「A型のRh+」は ”A positive” 、「B型のRh-」は “B negative” と呼ばれます。

 

そして "Rh+" , "Rh-" とは赤血球膜のD抗原の有無を表しています。

 

これは簡単な話で、単純に赤血球膜にD抗原が有れば、 "Rh+" 型、無ければ "Rh-" 型になります。

 

「ポジティブパルス/ネガティブパルス」という命名の由来はここにあるのではないでしょうか。

 

すなわち、「黄血球」にも "Rh+" , "Rh-" と同様の「型」がありその型の違いが「ポジティブパルス/ネガティブパルス」という発する信号の違いにつながっているのではないでしょうか。

 

これらのことはやはり推測の域を出ませんが、もし「ポジティブパルス/ネガティブパルス」が「黄血球」から発せられるものだとしたなら、パラサイトとフランクス同調のメカニズムにさらに説得力が増すように思われます。

 

②「ママ」の不在解明

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第1話「独りとヒトリ」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

そして「黄血球」がマグマ燃料由来の成分であると考えるもう一つの理由は、そう考えることでコドモたちの「ママ」の不在を説明できることにあります

 

『ダリフラ』世界では、しきりに「パパ」の存在が強調されます

 

しかも、その「パパ」は1人の人間ではなく、複数の人間を指していると考えられます。

 

これは、第1話の入隊式においてゴローが「パパ “達” が見てるぞ」と言ったことなどから確認できます。

 

また、「パパ」とは、どうも「男性」を指しているわけでもなさそうなのです。

 

これは「パパ」に相当すると考えられる七賢人の中に、明らかに女性の声を持った人間がいることなどから推測できます。

 

では、なぜ複数の人間、そして男性だけでなく女性も含めた人間「パパ」と呼んでいるのでしょう?

 

そして「ママ」はどこへ行ったのでしょう?

 

母なる大地

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第1話「独りとヒトリ」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

結論から言うと、コドモたちの「ママ」「大地」なのではないかと考えられます。

 

コドモたちは母なる大地が生産する「マグマエネルギー」によって育てられたわけです。

 

黄血球がマグマ燃料由来の成分であると考える理由はここにあります。

 

つまり「コドモ」は、「パパ」から人類の肉体を、「ママ」からマグマ燃料由来の成分である「黄血球」を遺伝のように引き継いだからこそ、「進化した人類」であり、「オトナ」とも別種の生物なのではないでしょうか。

 

こう考えれば、『ダリフラ』世界における「ママ」の不在が十分に説明されるように思われます。

 

大地の女神レア

あるいはゼウスの神話「ママ」=「大地」であるということの理由になりえるかもしれません。

 

ギリシャ神話には、全知全能の神ゼウスが山羊の乳とハチミツによって育てられたという有名な逸話があります。

 

そう、ここにもハチミツが見られるのです。

 

さらにこの神話に基づいていると言わんばかりに、本編では「ハチミツ」と「乳」=「牛乳」が同時に映ったシーンが散見されます。 

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第2話「繋がるということ」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

そしてその「ハチミツ」と「乳」によって育てられたゼウスの母が「大地の女神レア」なのです

 

前述したように、『ダリフラ』において「ハチミツ」は「マグマエネルギー」のメタファーだと考えられますから、それによって育てられたゼウス=「コドモ」と見立てられます。

 

そうだとするならば、同様に「コドモ」の「ママ」=「大地」と見立てられるのではないでしょうか。

 

さらに「大地の女神レア」の象徴は「豊穣の角」「ライオン」だと言われています。

 

「角」と言えば真っ先にゼロツーの「ツノ」が思い起こされますし、「ライオン」といえばストレリチアのスタンピード・モードが想起されます。

 

これらのことには必然性を感じずにはいられません。

 

以上のことを踏まえると、やはりコドモたちの「ママ」は「大地」であり、その大地に流れる「マグマエネルギー」によって育てられたコドモには、マグマ燃料由来の成分である「黄血球」が備わっていると考えられるのです。

 

心臓に巣食う「青」?

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第5話「キミの棘、ボクのしるし」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

今までの考察で、「黄血球」がどうやらマグマ燃料由来の成分であるということはわかっていただけたと思います。

 

コドモが「赤」い血の流れるオトナと「黄」色い「マグマエネルギー」が流れる「大地」との複合により誕生したというのはなるほど納得できそうです。

 

しかしそこにはある大切な「色」が欠けています。

 

その色とは、ダリフラカラーのもう一方である「青」です。

 

そんな大事な色である「青」「黄」には関係はないのでしょうか。

 

このつながりを探る手掛かりとなりそうなのが、心臓に巣食う「青」です。

 

「正反対の反応」?

心臓に巣食う「青」とは、第5話で確認されたヒロの胸部のことです。

 

これはゼロツーとストレリチアに同乗したことが原因で発生したものだと考えられますが、なぜこのように胸部が青くなるのでしょう?

 

そこでヒントとなるのがナナとハチが黄血球の異常な数値について語るこのシーンです。

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第5話「キミの棘、ボクのしるし」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

この異常な数値を見たハチは、「ゼロツーと乗ったほかのパラサイトたちとは正反対の反応だ」と言っています。

 

行間を埋めるのなら、これは「ストレリチアと乗ったパラサイトたちは黄血球数が減少したにもかかわらず、ヒロは逆に黄血球数が増加した」ということなのではないでしょうか。

 

ではなぜヒロは他のパラサイトたちとは逆に黄血球数が増加したのでしょう。

 

抗原と抗体

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第2話「繋がるということ」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

ヒロが他のパラサイトたちと逆の反応を示した理由の一端が、ヒロの血液型がAB型のRh-であることに見られます。

 

ヒロの血液型がAB型Rh-であることは本編から確認できます。

 

ではなぜAB型Rh-であると黄血球数が減少せずに増加するのでしょう。

 

そもそも血液型は、赤血球表面の抗原と血漿中の抗体の種類によって決まります。

 

抗原抗体はよく鍵穴の関係に例えられます。

 

鍵が抗原、鍵穴が抗体に当たり、特定の鍵穴にはペアとなる鍵しかささらないのが最大の特徴です。

 

例えば、A型の血液の赤血球表面にはA抗原があり、B型の血液の血漿中にはA抗体があります。

 

したがってA型の血液とB型の血液を混ぜると、A抗原A抗体、つまり鍵穴が出会い、ぴったりと結合します。

 

これらが結合すると、複合体となって、この複合体は白血球やマクロファージといった食細胞に貪食され、体内から除去されたり、リンパ球などの免疫細胞が結合して免疫反応を引き起こしたりします。

 

こうして赤血球が体内から除去されたり、免疫反応で体に悪影響が出ると、健康を害してしまう恐れがあります

 

またこれは同じ血液型でしか輸血ができない理由にもなっています。

 

そしてRh型というのはその中でも特別な抗原であるD抗原の有無によって決まります。

 

D抗原が赤血球膜に存在するものがRh+、存在しないものがRh-です。

 

そしてRh-というのは日本では非常に希少な型であることで知られています。

 

ではなぜ黄血球数が増加したのか?

話をもとに戻しましょう。

 

なぜヒロはほかのパラサイトたちとは逆に黄血球数が増加したのでしょう。

 

「黄血球」が架空の物質である以上、この黄血球増加のメカニズムを明らかにするのは困難を極めるのですが、例えば以下のような仮説が立てられます。

 

まず、Rh+型血液の赤血球膜にはD抗原(鍵)があるのに対し、Rh-型血液にはD抗原(鍵)がありません

 

次にゼロツーの黄血球は叫竜の血が混ざっているため特別であり、ゼロツーの黄血球にはD抗原に対応する鍵穴があるのではないかと仮定します。

 

つまりゼロツーの黄血球はD抗体の役割を果たせると仮定するのです。

 

そしてもう一つ、フランクス操縦時になんらかの機構により、ゼロツーからその黄血球が流入するという仮定をします。

 

こう考えれば、ヒロの血液にはゼロツーから流入した黄血球と結合する抗原(鍵)がないため、黄血球はヒロの体内にそのまま蓄積し、黄血球の増加につながったと考えられます。

 

反対に他のパラサイトたちは、Rh+の血液型を持つためにゼロツーの黄血球と自身の血液中のD抗原(鍵)とが結合し、貪食・除去され黄血球の減少につながったと考えられます。

 

しかしこれはかなり危うい仮説です。

 

危うい理由はいろいろとありますが、何よりもそれは「黄血球」が架空の物質であることに由来します。

 

「赤血球」だけでも複雑な人体のメカニズムを、さらに「黄血球」という要素を加えて思考実験するとなると、様々な可能性が考えられます。

 

しかし、ヒロが「Rh-型」という稀有な血液型であるのは故意的ですし、より状況を複雑にするかのように思える「黄血球」という架空の物質は、メタ的に読めばむしろその存在にこそ「黄血球増加」のメカニズムの原因があることを物語っていると言えるでしょう。

 

ともかく、これらはやはり一つの仮説にすぎません

 

悔しいですが、今はこの程度の説明が精一杯です。

 

 

「血液」のトリコロール

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OPより ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

今回は「黄」に注目し、黄血球がマグマ燃料由来の成分であること、そしてヒロの黄血球増加の要因が抗原と抗体で説明できるのではないかということを考察しました。

 

しかしヒロの心臓に巣食う「青」の謎は残ったままです。

 

人類の血の「赤」、黄血球の「黄」、そして叫竜の血の「青」……

 

謎を解くカギはどうやら「血液」にあるようです。

 

本当に悔しいのですが、今回までで言えるのはこれだけです。

 

次回までには「黄血球」と「抗原・抗体」についてのメカニズムをうまく整理しておきたいところですが、また今夜の放送で何か方向性の変わる事実が明らかになってしまうかもしれません。

 

今お伝えできることはこれで全てですが、私のこの「考察」が『ダリフラ』を視聴する方々の「考察」の一助になれば幸いです。

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

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