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ダリフラ本編考察⑧「オリオン座」から探るダリフラ世界<後編>

 

 <この記事は後編です!前編はこちら ↓>

 

手掛かりの連鎖

ここからはそれぞれの手掛かりを関連付けて考察していきます。

 

A. 自転の逆転? 

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第7話「流星モラトリアム」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

まず「Ⅳ. 地図」と第7話がキッシング直後の出来事であることなどを考えると、第7話の海岸は茨城県沿岸のどこかであると推測されます。

 

本編からプランテーションの移動速度はそこまで速くないと考えられますし、第7話の登場人物たちの言動はキッシングから何日も経過したあとのものだとは考えづらいです。

 

次にこの海岸が茨城県沿岸であるという推測「Ⅰ-5. 海岸から見た方角」「Ⅲ. 水平線に沈む夕日」を併せて考えると、現実世界では東側であるはずの水平線に夕日が沈むという矛盾が生じます。

 

このことにさらに「Ⅰー4. 星の逆行」という手掛かりをあわせると、ダリフラ世界では自転が逆転しているのではないかということが考えられます。

 

わかりにくいので整理します。

  1. 「Ⅳ. 地図」+「キッシング直後の出来事」→第7話の海岸は茨城県沿岸のどこか
  2. 「海岸が茨城県沿岸であるという推測」+「Ⅰ-5. 海岸から見た方角」+「Ⅲ. 水平線に沈む夕日」→東側であるはずの水平線に夕日が沈むという矛盾
  3. 「東側であるはずの水平線に夕日が沈むという矛盾」+「Ⅰー4. 星の逆行」→自転の逆転?

 

2までならば、ダリフラ世界では日本列島が反転し茨城県沿岸が東側になっていることなど、つまり夕日が沈んだのは実は西側なのだという仮説も立てられなくはありません。

 

しかしそれでは「Ⅰー4. 星の逆行」は説明しきれません。

 

たとえ疑似的な天球が反転したとしても、結局星の動きは地球の自転で説明されますから、星の逆行は起きないと考えられます。

 

したがって、にわかには信じがたいのですが、ここまでの手掛かりをすべて真に受けると地球の自転が逆転しているという結論に至ります。

 

B. 季節転換の説明

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第7話「流星モラトリアム」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

次に季節の転換に説明をつけたいと思います。

 

以下では「第7話の海岸地点」を、煩雑さ回避のため「流星海岸」と呼称することにします。

 

まず「Ⅰー1. 季節の転換」より、第7話より以前には、「流星海岸」は冬にオリオン座が観測できる地点にあったと言えます。

 

オリオン座が冬という季節に観測されるのは北半球ですから、「流星海岸」も以前は北半球に位置していたと考えられます。

 

これに「Ⅳ. 地図」を併せて考えると、むかしの「流星海岸」は現実の茨城県沿岸にあたる地域に位置していたと考えられます。

 

さらに「Ⅳ. 地図」の海岸線に着目すると、「流星海岸」では海面上昇なしに、つまり地球温暖化以外の原因で季節が転換したと考えられます。

 

もしも地球温暖化が季節転換の原因ならば、南極などの氷が溶けて、海面が上昇するはずだからです。

 

地球温暖化以外で季節転換の原因だと考えられる不自然でない理由は、その地域の緯度の変化だと考えられます。

 

例えば、もともと茨城県だった場所が、地軸がさらに傾くなどして、南半球まで移動すれば季節がきれいに逆転します。

 

しかしながら「流星海岸」の場合は、北半球の範囲内で緯度の変化が生じたと考えられます。

 

なぜなら、「Ⅰ-3. 北半球での観測」で見たように、季節の転換後も「流星海岸」は北半球に位置していると考えられるからです。

 

北半球の範囲内にとどまったまま緯度が変化する原因としては、現実の茨城県沿岸が南半球へ突入しない範囲で地軸が傾くことと、「流星海岸」が大陸ごと南へ海洋上を移動することの2通りが考えられます。

 

ひとまず推測できる結果としてはここまでです。

 

以上をまとめるとこうなります。

 

  1. 季節が転換した「流星海岸」は以前、現実の茨城県沿岸にあたる場所に位置していた。
  2. 「Ⅳ. 地図」より「流星海岸」では地球温暖化以外の原因で季節が転換した→原因は「流星海岸」の緯度の変化にあると考えられる。
  3. 以上のことと「Ⅰ-3. 北半球での観測」より、「流星海岸」の緯度は北半球の範囲内で変化したと考えられる。
  4. 北半球内での緯度の変化の原因としては①地軸が傾いたこと②「流星海岸」が大陸ごと南へ移動したことの2通りが考えられる。

 

結局「流星海岸」の季節は、地軸の傾きか、大陸の移動によって転換したと考えられます。

 

以上が個々の手掛かりを結び合わせて考えられる結論です。

 

考察結果の吟味

個々の手掛かりとそれらを関連付けた考察から得られる結論は以下の2つです。

 

  1. ダリフラ世界では地球の自転が反転している。
  2. 「流星海岸」の季節は「地軸の傾き」または「大陸の移動」により転換した。

 

これらの結論は本当にあり得ることなのでしょうか。

 

以下ではこれらの結論について少し吟味をしたいと思います。

 

1. ダリフラ世界では地球の自転が反転している?

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第7話「流星モラトリアム」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

これは事象自体としてはありえます。

 

つまり元からダリフラ世界の地球は現実世界の地球とは反対に自転するものなのだということありえます。

 

しかしながら、もともと現実と同じ向きに回っていた地球が途中で反転し始めたということは現実的にはほぼ不可能に近いです

 

不可能と考える理由は2つです。

 

まず第一に自転の反転には莫大なエネルギーが必要であるからです。

 

例えば火星大の惑星が地球にぶつかったとするジャイアント・インパクト説でも、地球は反転などせず、23.4度地軸が傾くといった影響にとどまります

 

自転を反転させるには、控えめに言っても、火星が衝突する以上のエネルギーは必要になるわけです

 

そのようなエネルギーを得るのはほぼ不可能と言っていいでしょう。

 

そして第二には、もしも自転が反転したとしたら、地球はダリフラ世界のような環境を保っていられないからです。

 

これは電車が急停止することを考えるとわかりやすいです。

 

時速1600km以上の電車が急に止まったら、乗っている人はどうなるでしょう?

 

死にます。

 

さらにその暴走電車に乗っているのは人間だけではありません。

 

動物や植物、そして大地や海もです。

 

生命はおろか地球環境も無事ではすみません。

 

このことは特に難しい用語などを使うことなく理解していただけると思います。

 

以上のことから、ダリフラ世界ではもとから自転が反転していることはあっても、途中で逆転したということは考えづらいと言えます。

 

 

2. 「流星海岸」の季節は「地軸の傾き」または「大陸の移動」により転換した。

ⅰ「地軸の傾き」

フィクションとしてあり得なくはない話です。

 

例えば地軸が傾いて日本が常夏と化した世界というのが『エヴァンゲリオン』の世界です。

 

ただし『エヴァンゲリオン』の世界でも地軸の傾きの原因が隕石であったように、地軸が傾くにも何かしらの原因が必要になります

 

もちろんダリフラ世界でも隕石が落ちてもいいのですが、マグマ燃料の採掘により地表が荒廃した、というのがもともとの世界観には合致しないように思われます。

 

メタ的な視点で考えれば、このような世界観を台無しにするご都合主義のみに裏付けされたような「隕石」という原因を持ち出すのはナンセンスなように思えるのです。

 

そこでより説得力を増すのが「大陸の移動」です。

 

ⅱ「大陸の移動」

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第1話「独りとヒトリ」より ©ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会

これならばダリフラの世界観を保ったまま、季節の逆転が説明できます

 

もちろん慎重な議論が必要にはなりますが、「マグマ燃料の採掘→地殻変動→プレートの動きに則った大陸の移動」という流れ自体は綺麗です。

 

また「大陸の移動」は、プランテーションの名前が都道府県の花に由来している事実を説明してくれそうです。

 

以前本編考察③「セラスス」は東京、「クリサンセマム」は京都に当たるのではないかということは述べました。

 

そこで当然疑問に思うのは、プランテーションが日本の都市に限られているのなら、日本以外のほかの世界の国々はどうなっているのだ?ということです。

 

もしも「大陸の移動」が起こっているのなら、『ダリフラ』の舞台が日本であることにも、日本列島が4つのプレートが集中するという世界でも稀な立地であるという理由によると言えるかもしれません。

 

また、第7話で言葉だけ登場した「グランクレバス」というのも、もしかしたら「プレートとプレートの裂け目」のことであって、その裂け目から大陸が移動していったと説明することができるかもしれません。

 

やはり推測の域は出ませんが、季節の転換の理由としては、「大陸の移動」の方がより説得力があるのではないかと言えるでしょう。

 

 

謎が謎を呼ぶ

今回は第7話を主な手掛かりとしてダリフラ世界の環境を探りました。

 

今回の考察でも露見しているように、ダリフラ世界にどれだけ現実世界の科学を持ち込むかというさじ加減は非常に難しいです

 

さじを投げてしまえば、自転が逆転しているのも、季節が転換したのも、「フィクションだから」という一言で済ませてしまうこともできます。

 

どこまでが「ホント」で、どこからが「ウソ」のか、ということはとてつもなく難しい問題です。

 

もちろん現実の科学に忠実に即していれば即しているほど、その作品が優れているわけでも、偉いわけでもありません。

 

ただ説明しづらい部分を、理由付けしがたい部分を、何とか説明しようと、何とか理由づけするからこそ生まれるすばらしさもあるはずです。

 

それは私がこうして考察する理由にもつながりますが、私個人としては、熱意と信念をもってつくられた『ダリフラ』にはそのような知の功績、知の努力を求めざるを得ません

 

今は答え合わせのそのときまで、私も考察という形で『ダリフラ』に情熱を注いでいく所存です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

それではまた次回お会いしましょう。

 

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※本ページの情報は2019年2月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXT
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